匠天龍鮎

天龍鮎にかける想いThoughts on TENRYUAYU

信州飯田 匠天龍鮎株式会社代表棚田健治

1968年長野県飯田市に生まれる。趣味で楽しんでいた鮎の友釣りから、鮎という魚に魅力を感じ、淡水用金魚や錦鯉の養殖をしていた両親の影響もあり25年前に5万匹の鮎の養殖を始める。試行錯誤を重ねながら健康でおいしい鮎の養殖に成功。現在は家族や従業員とともに一匹一匹の鮎に愛情を注ぎながら飼育・出荷を行っている。

豊かな自然の中で育つ
天龍鮎

鮎は、川で産卵をする魚です。孵化すると、川を下って海に入り、プランクトンを食べて成長して、その後また川に戻ります。
長野県飯田市には、中央アルプスや南アルプス、天竜川といった豊かな自然ときれいな水があり、鮎たちにとてもいい影響を与えています。
鮎は川底の石などについた苔や藻を食べて成長するのですが、スイカやキュウリなどの香りがすることから「香魚」とも呼ばれます。天然の鮎は、河川によって味がまったく違うんです。清流や水がきれいな場所で育つほうが、味がいいと言われています。
私たちは、飯田のきれいな水を使い、味や見た目が天然に近い鮎の養殖を目指してきました。餌だけでなく養殖池の藻なども食べて育つ天龍鮎は、ヒレの色などが黄色みを帯び、背中に脂がないという、天然鮎のような特徴を持っています。さらに、養殖によって安定した供給を保つことが可能です。

棚田健治

季節ごとのおいしさを伝えたい

鮎は時期によってサイズや味わいが変わるので、四季それぞれのおいしさを知っていただけたら嬉しいです。稚鮎の苦味、若鮎の香ばしい甘い香り、お腹がぱんぱんになった子持ち鮎など、それぞれに違うおいしさがありますから。
鮎の養殖は、年間を通して忙しい仕事です。1月に稚魚を仕入れて10月まで出荷がありますが、6月から9月は休みをまったく取れないほどです。それでも、料理人のみなさんから「棚田さんの鮎じゃないとだめなんだよ」という声を聞くと、休んでいられないですね。お店で鮎を食べてくださったお客さんの声を伝えていただくこともあるのですが、それがとても嬉しく、モチベーションにもなり、日々頑張ることができています。

匠天龍鮎

海外への発信も見据えて

今後は、より多くの方に天龍鮎のおいしさを伝えていきたいです。鮎のつかみ取りや、りんご狩りと組み合わせたイベント、鮎を使った加工食品の生産など、さまざまなプランを考えています。
きれいな山と水に囲まれておいしい鮎が育つ環境そのものが日本の強みでもありますから、海外の方にもぜひ知っていただきたいですね。自然豊かな山の風景と、山々に囲まれた飯田の町、そこで育った天龍鮎の魅力を全国や海外に発信していきたいです。

棚田健治

匠天龍鮎代表 棚田健治
「天龍鮎」への想い